POPULAR! review
2005年10月09日 23:20 | com: 0 | tb: 16
公開初日、渋谷シネ・ラ・セットにてキューバの大人気グループであるチャランガ・アバネーラを追ったドキュメンタリー映画『POPULAR! ポプラル!』を観た。
ダビ・カルサードとチャランガ・アバネーラがどのような意思をもって活動をしているのかを、ライブ映像やレコーディング風景、練習、私生活などを通して伝えようとしている。
この映画から与えられる情報は、やはり人によって大きく異なるのだろう。それは特にキューバやキューバ音楽に対する理解や態勢によるところが大きい。
圧倒的なインパクトはある。ただ、そのインパクトをどのように消化していくのかは個人次第となってしまう。日本においてキューバ文化を受け入れる態勢は十分ではないが、良いものを素直に受け入れることは必要であり、その点では多くの人に観てほしい。
70分の長さでどれだけの表現ができるかということについては意見がある。ライブとドキュメントをどれくらいのバランスにするかで満足させる対象が変わってくること、鑑賞者の理解や態勢の度合いもあり、最大公約数を大きくすることが困難になる。チャランガに詳しくなければライブ、ライブ経験があればドキュメントを重視することが鑑賞者を満足させるために製作上必要なことであるかもしれない。僕としては70分は短く、ドキュメントの部分でもっと真相に近く踏み込んでほしいところがあった。ただ、それでは間延びしてしまう恐れもあるのだろう。
もちろん、映画を導入としてもいい。そして音楽を聞いてもいいだろう。しかし最も彼らの魅力を感じるためにはライブに出掛けることだ。そうすれば、何故それほどまでに彼らが人気者なのかが分かるだろう。
さて、次回はどこで会えるのだろうか。
POPULAR!
2005年09月25日 03:43 | com: 0 | tb: 5
キューバのオルケスタ、チャランガ・アバネーラのドキュメンタリー映画『POPULAR! ポプラル!』が10月8日より渋谷シネ・ラ・セットにて公開される。
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』がよく手入れされたクラシック・カーだとすると、チャランガ・アバネーラは最先端の技術とデザインを駆使して作り上げられた最速のスポーツカーなのだ。—————村上龍チャランガ・アバネーラは昨年の夏に渋谷AXで見たことが初めての出会い。
友人にCDを借りて彼らの音楽を聞いたこと、そして極めつけはキューバ旅行で訪れたハバナのカサ・デ・ラ・ムシカでの再会。
個人的に好きなのはもちろんだが、良いものは多くの人が享受すべきだ。映画をきっかけとして興味を持つことがあってもおかしくはない。
映画自体の出来がどれほどかはわからないが、こういった作品が大都市でしか公開されないのはやはり残念だ。収益などを考えれば当然かもしれないが、こういった情報が届きにくいところにこそ届いてほしいものである。
多くの人に彼らを見て、聞いて、感じてほしい。
timba.comのCHARANGA HABANERAコーナーでは彼らのビデオクリップを見ることができるので、まずはcheck it outしてはいかがだろう。
解夏
2005年03月01日 11:15 | com: 0 | tb: 2
大沢たかおが好きなことや友達が話していたことからずっと気になっていて、 レンタルの空きが一つ残っていたのでやっと借りることができた。
ベーチェット病と呼ばれる病気によって徐々に失明に至っていく主人公を思うと、どうしてこんな不幸が訪れることになってしまうのかと悲しくなってしまうが、故郷長崎で生活していく中で病気に対する心構えを少しずつ整えていくように思う。どうしようのない苦しみを独りで抱えていたが、人々との交流や長崎の街を眼に焼付けていく内に人生の大きな流れのひとつとして受け入れていく。
最も印象に残るのは人々の心情と長崎の街並みがシンクロしていく姿であり、人々の生活は街に存在する全て、個人的には坂や海と深く係わっているのだと気づかされる。
長崎には高校の修学旅行で訪れたことがある。
そのときには盆地に築かれた市街を電車や徒歩で廻って、レンガ造りの建物や瓦や木造の建物が混在するコントラストを感じていた。ちょうど5月の半ばだったろうか。制服が学ランだった僕たちは春から夏へと移り変わる季節で冬服から夏服へと衣替えをする途中で、当時の平和記念像の前で撮影した集合写真を見ると黒い学ランと白いワイシャツが混在していることがわかる。長崎の空は澄み切った突き抜けるような青色で迎えてくれていたと記憶している。
新地中華街で食べた長崎ちゃんぽん。解夏の中で主人公ら三人が食べていたあの店は偶然にも僕らが訪れた店だ。白く濁った魚介類のスープは驚きながらも飲み干した。座敷にあぐらをかきながらくつろいだ覚えがある。
長崎の海をぼんやりと眺めてみたいと思った。
優しい気持ちに出会いたいときに観たい作品。
69 sixty nine
2004年07月11日 23:10 | com: 1 | tb: 7
村上龍原作の映画化。
公開日当日、レイトショーで観ることにした。
この作品が今公開されることには何らかの必然性があったのかもしれない。
1969年を生きた青年の姿は現代の青年にはどのように映るのだろうか。いや、青年だけではなく全ての男たちには。
恐らく劇場に足を運んだ人は展開の小気味良さに笑っていたが、それ以上のものを感じていたはずだ。それは何らかの危機感かもしれないし、懐かしさかもしれない。だが、含まれていた意図には強制力は存在せず、むしろ個人の解釈と選択に委ねられるものである。
では、自分はどうするのか。避けようのないテーマだ。
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「69 sixty nine」OFFICIAL SITE
深夜特急
2004年06月08日 15:07 | com: 5 | tb: 0
沢木耕太郎作の旅小説の映像化。
時代背景が1996年ということで、彼が訪れる街並みはおそらく今現在のものとは異なっているだろう。
ただ、映像とはいえアジア特有のギラギラした雰囲気は伝わってくる。
大沢たかお主演の主人公がインドのデリーからロンドンまで乗り合いバスで旅をすると決めたとき、このような思いを述べている。
「人のためにもならず、学問の進歩に役立つわけでもなく、真実をきわめることもなく、記録を作るためのものでもなく、血湧き肉躍る冒険大活劇でもなく、まるで何の意味もなく、誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにないことを、やりたかったのだ(「深夜特急」 第一章)。」
日本の日常という決められたルーティンワークの中ではなく、現状とは全く別の環境に身を投じてみたいという気持ちは僕も持っている。
ああ、旅に出たい。特に東南アジア諸国をぐるりと。
リリィ・シュシュのすべて
2004年05月31日 18:35 | com: 0 | tb: 16

岩井俊二監督作品:リリィ・シュシュのすべてを観た。
物語で綴られる出来事は想像することは出来ても実際に体験したことはない。
それはあまりにも無邪気で、無頓着で、社会にぶつかることを怠ってきたからである。
しかし、蓮見雄一や星野修介の前半部分には自分を切り取った一部が存在するように感じられた。
きっと、彼らは理想と現実の間でアンバランスに生きていたのだろう。
参考サイト--
Lily Berry
es
2004年05月26日 04:16 | com: 9 | tb: 19

アメリカの大学で実際に行われた心理・行動学的実験をもとにした映画。
新聞広告で集められた被験者が看守と囚人役に分かれ、模擬刑務所で14日間を過ごすことを試みる。
非常に興味深い内容であった。
あるルールの状況下とある身分に基づいたロールプレイングをする中で、人々がそれに合わせた行動をとってゆく過程は、さながら戦争という極限状態を彷彿させるものがある。
人間は個人の意思を見失い、または意思と葛藤しながらも提示されたルールに従ってしまうというジレンマを永年持ち続けるのだろう。
この点で人間という動物は成長していないという悲しさがある。
tb--
★☆魔恕ンナの毒吐きFiles☆★ :監獄実験「es エス」という映画を見たぁ~
